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Contents
 ・『ReLIFE リライフ』
 ・15日の映画カフェ

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◎ 公開済みの新作から……… 『ReLIFE リライフ』  2017年度作品
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 監督:古澤健  原作:夜宵草
 出演:中川大志、平祐奈、高杉真宙、池田エライザ、岡崎紗絵、水崎綾女、夏菜、
    千葉雄大、市川実日子、ほか
 配給:松竹

 公開は5月でした。なので、これを観るにはDVDをレンタル(9月から開始)す
るか、YouTubeに台湾から投稿された映像を観てもらうしかありません。僕が観たの
もYouTubeでした。画質を見る限り、DVDからのものらしい。

 関心のない映画だったので、最初は既成楽曲の調査のつもりで飛ばし見してました。
ですが、しばしば飛ばす手が止まり、見入ってしまう。話に引き込まれてしまうんで
す。

 曲目調査を終えてから(『ウェストミンスターの鐘』だけでした)、再度、今度は
きちんと観直しました。さらに入り込んでしまい、ラスト、感動しました。

 なんでこんなに引き込まれてしまうんだろう。ストーリーの設定の妙味もあるが、
若い俳優たちのゆるやかな熱演(『関ヶ原』のガチガチ熱演とは正反対)にフィット
するものがあったようだ。定石に流されない演出の粘りも大きい。

 話は、フリーターの27歳の青年(中川大志)が、リライフ研究所の研究対象とし
て、1年間のみ高校生活を再体験する、というもの。10年戻るんだけど、自分自身
の若い頃に戻るという、よくあるパターンとは違う。本来、彼がいなかった別の生活
空間に潜り込み、1年たつと消える(元の空間に戻る)。周囲の人たちの、彼がそこ
にいたという記憶も、その時点で消える。藤子不二雄のSFショートショートのよう
なストーリーです。

 主人公は青春を再体験し、そこで得たものから自分の進路を自ら決定する。若者の
成長物語。リライフ時間帯では大きなドラマがあり、どんでん返しもあるが、この部
分は観てもらわないと面白さが伝わらないので、一切ふれない。

 『転校生』以来と言えば大袈裟にすぎるでしょう。けど、なんだか心の中に温かい
ものが残りました。気持ちは大事にしなければ。


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◎ これだけは外せない、という映画
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『ノクターナル・アニマルズ』
   11月4日京都公開(京都シネマ) 2016年度作品
   監督:トム・フォード  原作:
   出演:エイミー・アダムス、ジェイク・ギレンホール、マイケル・シャノン、
      アーロン・テイラー=ジョンソン、アイラ・フィッシャー、ほか
   配給:ビターズ・エンド、パルコ
   原題:Nocturnal Animals

 『シングルマン』のトム・フォードの第2作。主役2人よりマイケル・シャノン。
胡散臭いこの人が出てるというだけで、とんでもない映画になってる気がしてしまう。
この秋の外せない一本です。
 

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◎ 映画あれこれ……… 
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 映画館が開店休業のようだった7月8月から一転、9月10月はドドッと大量の新
作が公開。スケジュールのやりくりが厳しく、悪戦苦闘です。そのわりには月に10
本を超してませんが。

 11月からは仕事が激減して時間が取りやすくなる。映画も同時に激減してると困
るんですけど。期待していい映画はあるかな。

 映画もいいけど、この時期はアウトドアにも出掛けまくりたい。こちらも今のうち
に候補をリストアップしておかなければ。


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 近況など………   15日の映画カフェ
………………………………………………………………………………………………………

 15日に映画カフェをやりました。事前の反応が鈍く、最少人数を覚悟しましたが、
フタを開けたら12人もの参加。少しずつ新たな常連も加わっているようです。当分
はカフェ閉店の心配をしなくてもすみそうです。

 次回は2月。来月1日に会場の抽選です。日曜の11日、18日、25日あたりを
予定。その前に12月のCINEMAテーブル。こちらのほうもよろしく。



船越 聡
http://www.funakoshiya.net/index.html 極楽page

「ダウトなあなた」10/19「4444」
「ひょっこり通信」10/15 新規発行
「新編図解辞典・大誤解」10/15 新作投入
「お犬様映画事典」10/14 新装開店
「船越屋画廊」10/11『臙脂のコンポジション』
「船越屋の新製品」10/5 ひっつき虫Tシャツ
「エコまんが」10/1 長岡京市をお花でいっぱいに
「省エネカフェ」9/18 関電VS大ガス その後の仁義なき戦い
「トップページ」9/8 リニューアル
「長岡京市の裏百景」9/5 アナーキーなメッセージ

『月と雷』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥あのお人が救いがたいダメ女役
『エルネスト』‥‥‥‥‥‥‥‥‥オダギリがボリビア人に見えた
『ReLIFE リライフ』 ‥‥‥‥‥ずっと心に残る映画になるのかも
『婚約者の友人』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ミステリーじゃなかった
『パターソン』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥天国のネリー君に栄光あれ
『ダンケルク』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥一部違和感あるが、傑作
『ザ・ウォール』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥久々に個人的大ヒット作
『ウィッチ』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥新時代の伝承系ホラーの良品
このあとは『世界は今日から君のもの』に期待

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Contents
 ・『ザ・ウォール』
 ・電動アシスト自転車

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◎ 公開中の新作から……… 『ザ・ウォール』  2017年度作品
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 監督:ダグ・リーマン
 出演:アーロン・テイラー=ジョンソン、ジョン・シナ
 配給:プレシディオ
 原題:The Wall
 9月1日公開

 賃仕事をやりだしてからはなかなか時間が取れず、観たいのに観れない日が続く。
今日、雨で作業中止。即、映画館へ飛んでいきました。

 ガツンとくる強烈な映画はずいぶん久しぶり。雨さまさま。もっと降れ。

 明らかに低予算映画です(制作費は未公表)。金かけなくてもいい映画を作れると
いう、いい見本です。ただ、カタルシスはまるでないので、世間一般向けには大推薦
していいのかどうか、なんとも言えず。

 イラクの伝説的な凄腕スナイパー、ジューバと砂漠の真ん中で対峙する羽目になっ
た若い米兵。重傷を負い、無線機を壊されている。頼みの綱はボロボロの石積みの壁
のみ。その壁の向こうのどこかにジューバが潜んで、兵士を狙っている。

 近距離無線がスナイパーとつながってて、兵士は言葉でいたぶられ続ける。この男
はよほど米軍(米国)に恨みを持ち続けているらしく、忍耐強く、病的に執拗だ。

 兵士はスナイパー相手に頭脳戦で、圧倒的不利な状況の大逆転を挑む。全編、異常
なほどの緊迫感が続く。観ているこっちまで喉がカラカラ。

 スナイパーは、長い時間をかけて米兵を一人ずつ殺していくための悪魔的な手法を
編み出している。殺戮現場はアリジゴクの巣だった。これ以上書くとネタバレ。なん
とも言いようのないエンドは、忘れられそうにない。


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◎ これはなんとしても気になる、という映画
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『婚約者の友人』
   10月21日京都公開 2016年度作品
   監督:フランソワ・オゾン  原作:モーリス・ロスタン
   出演:ピエール・ニネ、パウラ・ベーア、ほか
   配給:ロングライド
   原題:Frantz

 エルンスト・ルビッチが1932年に『私の殺した男』と題して映画化したサスペ
ンスの、リメイク。

 戦死した婚約者の友人だと言って現われた謎の男。こういう設定は近年ではありが
ちな気がしますが、予告篇映像のキレのよさに惹かれます。


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◎ 映画あれこれ……… 
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 毎年夏場は映画館が開店休業状態(個人レヴェルで)なので、遠のいてしまうんで
すが、新作は7月2本、8月3本という低調ぶり。安上がりでけっこうなことです。

 9月は急増し、2桁本数はなんとか回避に努めますが、7〜8本ぐらいになりそう。
面白そうな映画が次々来るんで、困ったことです(それでも映画ファンか!)。

 それにしても劇場では、なんでこんな映画が、というようなのに客が入ってますね
(『関ヶ原』など)。


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 近況など……… 
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 電動アシスト自転車など考えたこともなかったんですが、ぼちぼち考えてもという
気になっています。仕事の草刈り作業現場は長岡京市内全域で、けっこう上り坂もあ
ったりする。

 米国では充電なしの電動アシスト車が発売になった、というニュースを見ました。
下り坂や平地の逆こぎで充電するそうです。40万円超。写真を見るだけにしました。
格好いいなあと思いはするんだけど。

 とりあえず今は、もらいもののピンクのママチャリで作業現場へ急行しています。



船越 聡
http://www.funakoshiya.net/index.html 極楽page

「トップページ」9/8 リニューアル
「長岡京市の裏百景」9/5 アナーキーなメッセージ
「船越屋画廊」8/27『光の出口・闇の入り口』
「映像アーカイヴ」8/25『路上アートの世界』
「歩きMap」8/15 天皇陵巡り(衣笠・宇多野・鳴滝・御室)
「短編アニメーションの玉」8/7
「省エネの省劇場」7/31 エアコン都市伝承を検証する
「省エネカフェ」9/18「関電VS大ガス その後の仁義なき戦い」
「映画カフェ」10/15

『ザ・ウォール』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥久々に個人的大ヒット作
『ウィッチ』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥新時代の伝承系ホラーの良品
『台北ストーリー』エドワード・ヤンの演出リズムに合わせにくい
『悲情城市』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥いい映画なんだけど乗れず
『ブレンダンとケルズの秘密』‥‥‥アートアニメーションの秘宝
『ベイビー・ドライバー』秀作だが、もうひと押しの何かがほしい
『ろくでなし』‥‥‥‥‥‥‥‥絶賛したいが、人には薦めにくい
『トンネル 闇に鎖された男』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥見応え十分
『彼女の人生は間違いじゃない』映画の選択は間違いかどうか微妙
『ハクソー・リッジ』‥予告篇で感じた違和感を信じるべきだった
『タレンタイム優しい歌』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥想定外の傑作
このあとは『世界は今日から君のもの』に期待

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Contents
 ・『タレンタイム 優しい歌』
 ・モンスター・マザーの映画
 ・シルバー人材センターに登録

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◎ 公開中の新作から……… 『タレンタイム 優しい歌』  2009年度作品
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 監督:ヤスミン・アフマド
 出演:パメラ・チョン、マヘシュ・ジュガル・キショール、ハワード・ホン・カー
    ホウ、ハマド・シャフィー・ナスウィップ、ほか
 配給:ムヴィオラ
 原題:Talentime

 2009年の本国公開中に監督が亡くなったと。51歳。わずか6作目。女性です。

 初めて観るマレーシア映画だが、映像や音楽、コミカルなシーン演出など、垢抜け
ており、映画後進国の映画だという色眼鏡を早々にとっぱらった。文句なしの秀作。

 マレーシアという国の様相がよく見える構成になっていて、使用される言語が五つ
ぐらい。民族も宗教もバラバラ。それで国として成り立っているというのが不思議。


 ドビュッシーの名曲『月の光』が随所で使われている。この曲名が意味深に思われ
る。月は自力で発光してるわけではない。太陽に照らされることにより、明るく輝く。
登場するミュージシャンたちも、関わる人たちがいることで光り輝く。

 高校生のブラスバンドが演奏するマレーシア国歌も、原曲は『月の光』という流行
歌。選曲が意味深で、監督の意図が透けて見えるような気がする。

 タレンタイムはマレーシアの音楽コンテスト。物語の縦糸としてはコンテストに挑
む人たちの物語が綴られるが、主題となるのは登場人物それぞれの恋と愛情。恋も愛
も一人だけでは成就しない。観客の存在を必要とする音楽表現とシンクロしてないか。


 このところアジア映画の力作を立て続けに観ています。『台北ストーリー』もある
し、百花繚乱。でも、エドワード・ヤンも早くに亡くなっているんですね。


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◎ これはこれは、という映画
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『ブレンダンとケルズの秘密』
   2009年度作品
   監督:トム・ムーア
   配給:チャイルドフィルム、ミラクルヴォイス
   原題:The Secret of Kells

『天空からの招待状』
   2013年度作品
   監督:チー・ポーリン
   配給:アクセスエー、シネマハイブリッドジャパン
   原題:看見台湾

 前者はアイルランド伝承をモチーフにしたアニメ。後者は台湾の空撮(のみの)ド
キュメンタリ。どちらも日本での一般公開が厳しいと思われていたもの。

 『ブレンダンとケルズの秘密』は京都シネマのラインナップにあがってますが、と
もに公開日は未定。ひそかに期待しています。


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◎ 映画あれこれ……… 
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 文化博物館の年間フリーパス会員になり、映画の旧作を観まくっています。事実上、
古い日本映画の使用音楽調査のための映画鑑賞になっています。なので、面白いかど
うかを考慮せず、まだ観てない映画をかたっぱしから観ている。そのうち文化博物館
の映像ライブラリのすべてを観てしまうことでしょう。

 面白いかどうかは重要じゃないですが、面白いのに当たると嬉しい。先日は『花咲
く家族』(1947年、千葉泰樹)が面白かった。監督は知らない人。キャストはほぼ
無名。有料なら観ない映画です。

 『花咲く家族』はモンスター・マザーの映画でした。終戦後まもなしの時期でこう
いうテーマは珍しい。主演の滝花久子が、息子たちに自分のお気に入りの娘を結婚相
手に押しつけようとして拒まれる。それも長男が拒んだ娘を、しかたなしに次男の妻
にしようと画策する。息子たちも「お気に入り娘」も、意中の相手は他にいるのに。
呆れた母親だ。しまいには、誰もいうことを聞いてくれないので、ふてくされて家出
をする始末。

 ちょっと気になったのは、次男とお気に入り娘との年齢差が「二つしか違わない」
ということがネックになるとのセリフが二度あったこと。次男のほうが彼女より二つ
上。現在はフランスのマクロンさんとブリジットさんの年齢差婚に、誰もいちゃもん
をつけない時代になっている。

 時代の価値観の相違は気になるが、いい映画だった。思い切り辛辣なエンドもあり
えた話ですが、タイトルが示すようにハッピーエンドです。溝口健二クラスの監督な
ら辛辣が普通ですが、娯楽派の職人監督ならではの丸め方だった。


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 近況など……… 
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 仕事をするようになると時間が足りなくなる。観るつもりでいた映画を逃してしま
うということがちょくちょく発生する。

 週に二三回のつもりが、土日祝日以外は原則出勤、なんていうハードな職場に入っ
てしまった。基本的に8時から3時までだが、ドーッと疲れが残って、その日は何も
できない。

 今年いっぱいはこのままでいくとして、来年からは変更を申し出ます。思えば2月
3月はヒマすぎた。僕という人間は、ある程度のヒマを持っている状態がベストらし
い。ちょっとした依頼に即応できるから。逆にヒマすぎると、なまってしまって活動
が鈍る。



船越 聡
http://www.funakoshiya.net/index.html 極楽page

「じべたでひろたもん」6/23 黒い靴
「長岡京市の裏百景」6/10 勝竜寺森(水垂の森)全面改訂
「フェイク予告篇」6/4『Shady Lane』
「じべたでひろたもん」5/27 なまえぺん
「長岡京市の裏百景」5/28 粟生の森のムジドリ(アホ科)
「船越屋画廊」5/5『六角形』
「省エネの小部屋」5/4「デスクトップ画像で節電?」
「省エネカフェ」9/18「関電VS大ガス その後の仁義なき戦い」

『タレンタイム優しい歌』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥想定外の傑作
『娘よ』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥好感は持てるが、ツッコミどころが
『怪物はささやく』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥何が言いたいのか
『0円キッチン』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥見習いたい
『クーリンチェ少年殺人事件』‥‥‥‥把握しきれない部分が多い
『メッセージ』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥切ないエンディング
『スプリット』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥マカヴォイが気色悪い
『夜に生きる』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥渋いマフィア映画
『ヒトラーの忘れもの』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥オススメの一本
このあとは『台北ストーリー』に期待

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Contents
 ・『ヒトラーの忘れもの』
 ・YouTube抹消との競争
 ・シルバー人材センター

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◎ 公開中の新作から……… 『ヒトラーの忘れもの』  2015年度作品
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 監督:マーチン・サントフリート
 出演:ローラン・ムラ、ミゲル・ボー・フルスゴー、ルイス・ホフマン、ほか
 配給:キノフィルムズ
 原題:Under Sandet(砂の下)

 東京や大阪ではすでに公開済み。観た人も少なくないだろうことは承知の上です。
できたら外してほしくない一本と思うので、強くプッシュしたい。

 東京では去年公開なので、キネマ旬報のランキングでは何位だったか調べました。
誰も一点も入れておらず。そんなばかなと公開日を見たら、12月17日。キネマ旬
報ランキングでは2017年扱いでした。ホッとした。選考者らはこれを外すところ
までは腐ってなかったのか。

 内容は多くの方がすでに知っておられると思いますが、簡単に紹介。ナチスドイツ
がデンマークの海岸に埋設した約200万個の地雷を撤去するため、ドイツ軍捕虜を
動員した史実に基づいている。少年兵も動員されている。手探りの除去なので、失敗
する事故も多発した。クレジットでは半数近くが死亡するか重篤な障害を負ったと。

 この映画は少年兵たちに与えられた地雷撤去作業のプロセスを描いている。当然の
ことながら、ハッピーなストーリーにはなりえない。

 映画作品としての出来映えは見事だ。これ以上紹介する必要のあることは何もない
と思う。が、あえて書いておきたいことがあったので、メールマガジンを出すことに
しました。

 ナチスドイツの戦争犯罪に関しては(あえて書くけど)過大に描かれるが、連合国
軍側の戦争犯罪は追及されていない。勝ったもん勝ちのやりたい放題でおとがめなし。
という現状に対して違和感を持つ人は多くない様子だ。

 この映画は連合国軍の戦争犯罪を正面から描く。これを機に次々悪辣な犯罪が明る
みに出れば、と期待したいけど、実際は難しいでしょう。どこかでもみつぶそうとす
る悪魔の手が働くような気がしてなりません。


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◎ これだけは外せない、という映画
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『メッセージ』
   5月19日公開 2016年度作品
   監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ
   出演:エイミー・アダムス、ジェレミー・レナー、フォレスト・ウィテカー他
   配給:ソニー
   原題:Arrival

 ドゥニ・ヴィルヌーヴは『灼熱の魂』以来大注目で、珍しく「監督の名前で観る」
人になっています。今回は果たしてどうでしょうか。期待を外さないでほしいが。


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◎ 映画あれこれ……… YouTube抹消との競争
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 使用曲目調査が目的なんですが、ユーチューブの映画を観まくっています。最近は
抹消されるのが早くなったような気がします。僕は「文化は全人類のもの」と思って
るので、著作権などクソ食らえです。旧作は10年経ったら全部パブリックドメイン
にしろ!と思ってます。

 ユーチューブにアップされた映画は、なるべくならその日のうちに観るようにして
ます。いつ消えるかわからないのですから。以前、数分前に見つけた映画が消えてし
まったことがありました。

 これも音楽調査のためですが、映画を録音してます。「法律により、10年以下の
懲役、もしくは1000万円以下の罰金、またはその両方が科せられます。」という
アナウンスを聞きながら、「ああそうですか」とスイッチオンします。

 スタート時刻を記録し、音楽が始まった時刻や場面状況を記録。わからない曲はあ
とで調べます。調べてもわからないときは、曲部分の音声データを自分のサイトにア
ップし、「これ何ですか?」と聞いてます。こんなことやってんの、たぶん世界中に
僕しかいないと思うけど。


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 近況など……… 
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 4月1日付でシルバー人材センターに会員登録しました。64歳になりました。さ
っそく仕事してます。

 久しぶりの労働です。今月はタケノコ工場。来月は公園の草刈り作業。働くことに
したのは、財政状況の悪化が理由の一つです。それとともに、どうしても必要なもの
が複数あり、資金を作る必要が生じたのです。必要性がなくなれば一年でやめてしま
うかもしれません。

 まだ報酬を受け取ってませんが、時給が想定以上で、世間で言われている人手不足
が実感されます。比較的若くて元気だからでもあるんでしょうけど、引く手あまたの
モテモテ状況です。


船越 聡

http://jimotonohon.com/annai/a1176_kyoto_jitensya_shinai.html
ちずたび 京都と出会う自転車BOOK 市内版(発行:西日本出版社) 発売中

「じべたでひろたもん」4/13 リュックサック
「船越屋画廊」3/27『四角形』
「歩きMap」3/15 清水寺←将軍塚→粟田口(東山)全面改定
「ネタばれしても委員会」3/13『哭声 コクソン』
「長岡京市の裏百景」3/2 馬ノ池の馬
「省エネカフェ」5/21 次世代エネルギー源を考える
「映画カフェ」6/18 開催決定

『ヒトラーの忘れもの』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥オススメの一本
『ゴースト・イン・ザ・シェル』‥これって話が違うんじゃない?
『百日告別』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥派手なドラマはなくゆったりと
『マン・ダウン戦士の約束』‥‥‥‥‥‥‥そういう話だったのか
『俠女』脚本あるんかというほどツッコミどころ満載で、楽しんだ
『グッバイ・サマー』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥のんびり楽しみました
『哭声コクソン』‥‥今のところ今年のベストだが、嫌な終わり方
『シング・ストリート未来へのうた』‥‥‥気持ちよく見てられる
『彼らが本気で編むときは、』‥‥‥‥‥主演の柿原りんかが秀逸
このあとは『スプリット』に期待

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Contents
 ・『彼らが本気で編むときは、』
 ・米国アカデミー賞の番狂わせ

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◎ 公開中の新作から……… 『彼らが本気で編むときは、』  2017年度作品
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 3か月ぶりの発行となってしまいました。こんなに間が空いたのは初めてです。こ
の間、全世界が一変するほどの変化がありました。僕自身の生活はなんの変化もなし
ですけど。


 監督:荻上直子
 出演:柿原りんか、生田斗真、桐谷健太、ミムラ、小池栄子、門脇麦、りりィ、
    田中美佐子、柏原収史、江口のりこ、ほか
 配給:スールキートス

 荻上直子は『かもめ食堂』(2006年)でブレイクした。この時(おそらく)図に
乗り、映画をなめてかかった。以後、ユルユルな映画を撮り続け、すぐに観客から飽
きられた。映画を作る上での方向性を見失い、その後は苦労したことだろう。

 心機一転、性的少数者にスポットを当て、社会の差別と偏見をテーマに、オリジナ
ル脚本による新作を世に問うた。これで成功してれば万々歳だったが、微妙。演出や
脚本での詰めの甘さが相変わらず出てしまう。それでもトランスジェンダーをテーマ
にしたこの映画を世に出したことは評価したい。

 生田斗真が性同一性障害の「元」男性を演じている。映画はその生活をていねいに
描きこむ。今までの映画にない生々しさがある。

 この物語の主人公はこの「女性」ではなく、母親に家出された少女、トモである。
演じる柿原りんかが素晴らしい。大人たちの演技は演技に見えているが、彼女の演技
は演技ではない実世界での体験に見える。彼女の部分だけ、物語世界にぐっと奥行き
が出る。セリフに頼らず、全身で表現してるからかもしれない。

 子役の成功は監督の手腕かなとも思うが、なら桐谷健太の大根ぶりはどうなのか。
おそらく天性の演技力ゆえだろう。これが映画デビューだった。大変な新人が出てき
たものだ。

 映画の中で熾烈な差別が描かれている。他人がここまで性的少数者を排斥しようと
するかな、とは思う。僕自身の中にも差別意識がなくはない。現実世界は、映画の中
のように「差別する人」「しない人」と、人がきれいに二分されるわけじゃない。僕
のようなグレーゾーンにいる人、温度差のさまざまな人がいる。そんなことを考えな
がら観ていた。

 映画の中で何人か不愉快な人物が登場するが、トモの母親もそれだ。こいつもあか
らさまに性的少数者を侮蔑する。知らない俳優と思って見ていて、エンドクレジット
でミムラと判明。こんな役柄もやるんだ。印象が一変した。


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◎ これだけは外せない、という映画
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『ヒトラーの忘れもの』
  4月15日京都シネマ公開 2015年度作品
  監督:マーチン・ピータ・サンフリト
  配給:キノフィルムズ
  原題:Under Sandet

 京都みなみ会館では『14の夜』も公開予定ですが、日程が決まりません。なので
こちらから。

 戦後のフランスで、ナチスの少年兵を集めて地雷除去作業をさせる。連合国軍側か
らのドイツ軍に対する戦争犯罪は、勝者の論理が優先されて表沙汰になりにくい。こ
の映画は鬼畜な連合国軍を大胆にあぶり出す。評判はいいが、熾烈で過酷な映画と思
う。耐えられる人にはおすすめしたい。


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◎ 映画あれこれ……… 米国アカデミー賞の番狂わせ
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 エマ・ストーン(『ラ・ラ・ランド』)が主演女優賞を獲ってしまった。5人のノ
ミネートの中でナタリー・ポートマンよりは上だろうけど、せいぜい4番手と見てい
たので意外だった。エマ・ストーンは演技力があるほうではない。際立った何かを持
っている人ではない。賞に値するだけの「格」を感じさせないのだ。この受賞は理解
不能です。

 作品賞は前代未聞の発表ミスがありました。この辺の経緯はすでに報道で知ってお
られるでしょうから、飛ばします。

 事前予想で『ラ・ラ・ランド』が作品賞の大本命というのは信じがたい思いでした。
トランプ大統領が登場して一か月。このタイミングで、お気楽で能天気な娯楽映画が
作品賞はないだろう。映画協会のメンバーがここで反旗のメッセージを出さなければ、
「ああハリウッドも内向きの保守的な業界に成り下がったんだね」と、コケにされて
当然だ。

 この賞レース、9本のノミネートの中で、1対8の対抗の構図と見てました。とな
ると、1の『ラ・ラ・ランド』が有利。フランス大統領選挙と違い、アカデミー賞は
一回の投票で最多の得票を得た映画が当選する。対抗馬は有力な一本に絞られること
が望ましい。僕はその一本を、第二次大戦の沖縄戦での衛生兵を描いた『ハクソー・
リッジ』と見ましたが、外れました。

 結果は『ムーンライト』が作品賞。いかにも地味そうなこの映画になぜ票が集まっ
たのか。謎です。

 『ラ・ラ・ランド』は主要部門では監督と主演女優しか獲れなかった。主因はあの
男です。『ラ・ラ・ランド』関係者はトランプを恨みましょう。


 2月12日の映画カフェでは「トランプの映画、いつできるんやろ」ということが
話題になりました。テレビではアレック・ボールドウィンがそっくりさんをやって人
気です。その写真をドミニカ共和国のエル・ナシオナル紙が勘違いし、トランプの写
真として使って謝罪騒ぎになったり。

 さっさとアレックで映画作って、さっさと暗殺してくれ(映画の中で)。


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 近況など……… 
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 ネット情報など眉にツバつけまくって見てますが、そのくせかなり頼りにしている。
それらの情報でモヤシの保存方法が衝撃だった。15秒、レンジでチン(袋を小さく
開封)。あとは冷蔵庫。

 ご存知でしょうけど、モヤシは足がはやい。すぐにくたくたになってしまう。成長
期ゆえ、酵素の活動が活発だからなのだが、それが欠点となる。開封したら空気を絞
り出して密封、などということもやったが、効果なし。

 レンジチンで発酵がストップするならやってみるべき。実際、長持ちした。製造日
から10日ほど持ちこたえたかな。レンジで殺菌したとしても酵素の働きを止められ
るはずもない。メカニズムはわからない。

 別サイトに、袋入りの長細い食品(チクワ、スパゲティ、かにかまなど)の保存方
法もあった。袋の上を切るんじゃなく、横をスカッと切る。出して空いた部分を折り
しろにし、輪ゴムなどで留めるだけ。ぜんぜん無駄がない。

 ラディッシュの育て方についての記述も見つけた。根の部分を1センチ、葉の部分
も何センチか残して植えれば、そこから伸びて再利用できる。というのがあった。

 これまでは種から育てていた。二十日大根という別名もあるけど、収穫できるよう
になるまでが長いと感じていた。このほうが早そうだと思って試した。結果、上は伸
びるが下の大根部分は消えていく。なんのことはない、根の養分が葉を育ててるだけ
のこと。

 失敗も経験する。ネット情報はガセも多い。あてにはしないが、頼りにはする、と
いう態度で利用することだと肝に銘じた。


「船越屋画廊」2/14『空きができたよ』
「じべたでひろたもん」2/13 阪急の時差回数券
「映画カフェ」2/12 終了
「新編図解辞典・大誤解」2/12 更新
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「船越屋の新製品」2/11 無電力クリーナー
「壁紙ギャラリー」2/11 木目調
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『彼らが本気で編むときは、』‥‥‥‥‥主演の柿原りんかが秀逸
『愚行録』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥重たい映画だが、見どころあり
『セル』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥中途までは傑作だったが‥
『息もできない』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥傑作です(2回目)
『シークレット・オブ・モンスター』‥モンスターではありません
『無垢の祈り』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥絶望的な世界
『ザ・コンサルタント』‥‥‥‥少し?部分が残ってしまうような
『ドント・ブリーズ』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥凍りつくような恐怖感
『アイ・イン・ザ・スカイ世界一安全な戦場』‥‥‥展開が不自然
『ソング・オブ・ザ・シー』‥‥‥‥‥‥‥‥秀作!前作を見たい
『シン・ゴジラ』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥傑作、一歩手前!惜しい
このあとは『ヒトラーの忘れもの』に期待

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