極楽news 2019年

カチンコ


『新聞記者』
『凪待ち』
『グリーンブック』

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Contents
 ・『蜜蜂と遠雷』
 ・ロザムンド・パイク祭り
 ・映画選択の基準

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◎ 公開中の新作から……… 『蜜蜂と遠雷』  2019年度作品
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 監督:石川慶  原作:恩田陸
 出演:松岡茉優、松坂桃李、森崎ウィン、鈴鹿央士、臼田あさ美、ブルゾンちえみ、
    福島リラ、眞島秀和、斉藤由貴、鹿賀丈史、平田満、片桐はいり、ほか
 配給:東宝

 一つのピアノ・コンペティション(コンテスト)のみで描かれる、若いピアニスト
たちの熱いドラマ。だけど、劇的なストーリーが展開するわけではない。ドラマは心
の内にのみ、展開される。

 製作は東宝映画で配給は東宝。前例踏襲に凝り固まり、マーケットリサーチ全能の
東宝。めったに冒険しない会社。よくこんな地味な映画が企画を通った。実際、興行
ではやや苦戦している。

 コンペドラマではお約束の「熾烈な争い」(『プライド』の姑息な満島ひかり!)
と「競技者同士の恋愛沙汰」(『コンペティション』のあの二人)が封印されている。
ドラマは静かに語られるが、音楽のじゃまにならない程度にとの配慮なのか、派手な
アクションが抑えられている。しかも選曲がまた、地味。読んでないけど、原作その
まんまなんでしょう。過去のコンペドラマの鉄板ネタを切り捨てる方向性は意図的だ
ろう。

 おかげで音楽そのものにしっかり対峙することができた。一部を除いてふだん聴く
ことのない曲。もうちょっといろいろ聴いてみたいと思う。

 余談ですが、「コンクール」という言葉はフランス語なので、フランス語圏と日本
以外ではおそらく通用しません。英語は上に記した「コンペティション」または「コ
ンテスト」です。


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◎ これはイケるかも、という映画
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『ブルーアワーにぶっ飛ばす』
   10月11日全国公開 2019年度作品
   監督:箱田優子
   出演:夏帆、シム・ウンギョン、渡辺大知、ユースケ・サンタマリア、南果歩、
      嶋田久作、でんでん、黒田大輔、ほか
   配給:ビターズ・エンド

 主演のシム・ウンギョンと夏帆に期待。監督は新人です。今回もどうやらシム・ウ
ンギョンは日本人役みたいです。


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◎ 映画あれこれ……… ロザムンド・パイク祭り
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 作品選択のいい女優で、ハズレのない女、ロザムンド・パイクの主演・準主演映画
が9月から11月、怒涛のごとくに公開されまくる。

 たまたま重なっただけなのでしょう。4本。しかもそれら、強烈な役柄ばかり。主
演でハイジャック犯の『エンテベ空港の7日間』。コマンチの集団に一家全員が殺さ
れた女の『荒野の誓い』。主演で戦場カメラマンの『プライベート・ウォー』。主演
でFBI麻薬捜査官の『THE INFORMER 三秒間の死角』。もう、ウハウハ状態。

 よけいなひと言ですが、いまいち美人じゃありません。でも、毅然とした面構えが
好きです。


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 近況など……… 
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 またしても映画ネタ。映画選択の基準が他の人とは微妙にずれてる気がします。僕
は、監督の前の映画がよかったことを選択の根拠にしません。どんな人も当然のごと
く、出来映えの良し悪しがあるのだから、監督の名前は良さを保証しないと考える。

 この監督の演出感覚はあんなだから、新作はこういうテイストだろう、ぐらいには
思います。監督の名前はいくつもある情報の一つです。

 僕は同じことをくり返すのが好きではない。同じような映画は一本観れば十分。今
までに観たものと違うもの、新しい何かを見つけたいと思う。だから続編・リメイク
・シリーズ物と、映画界が好んで作りたがる「同じようなもの」を忌避します。それ
らは、時間の無駄。


船越 聡
http://funakoshiya.net/index.html 極楽page

「エコまんが」10/1 SDGsって?
「雑木の王・野木の王」9/18 新規コラム
「船越屋画廊」9/8『緑のち晴れ』
「じべたでひろたもん」9/5 包丁立て
「船越屋画廊」8/18『悪魔の目』
「じべたでひろたもん」8/17 だし巻き卵
「歩きMap」8/13 西ノ岡丘陵(向日丘陵)
「映画カフェ」10/13 開催決定

『蜜蜂と遠雷』‥‥‥‥‥‥東宝映画とは思えないほどの質の高さ
『帰れない二人』‥‥‥‥‥‥‥背景にある中国社会が垣間見える
『アド・アストラ』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥やたら重たいだるいSF
『ブラインドスポッティング』‥‥‥‥‥非常識すぎるような気も
『プライベート・ウォー』いい映画だけど、娯楽要素が少なすぎる
『荒野の誓い』‥‥‥‥‥辛口の映画なのに、ラストが甘くなった
『幸福なラザロ』‥‥‥‥‥‥‥‥‥青年のキャラクターがすべて
『やっぱり契約破棄していいですか!?』‥そういう終わり方か!
このあとは『ターミネーター:ニュー・フェイト』に期待

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Contents
 ・『新聞記者』
 ・『ワイルドライフ』

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◎ 公開中の新作から……… 『新聞記者』  2019年度作品
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 監督:藤井道人  原案:望月衣塑子
 出演:シム・ウンギョン、松坂桃李、本田翼、西田尚美、高橋和也、北村有起哉、
    田中哲司、岡山天音、郭智博、前川喜平、望月衣塑子、ほか
 配給:スターサンズ、イオンエンターテイメント

 冒頭から、現内閣と喧嘩売ってる調の展開に驚いた。新大学の認可に関する疑惑、
レイプ犯罪者の不起訴事件。安倍晋三のお友だち優遇&もみ消し事件で、つい最近、
実際にあった話。

 最近の日本映画では出色で骨太の映画だ。官庁もメディアも、映画界でさえも政府
にたてつかず、おとなしくなってしまった。国民もまた、飼い馴らされたかのように、
歪みきった政府に寄り添う姿勢を見せている。

 この映画の主人公は官庁に勤める若い男(松坂桃李)と新聞記者の若い女性(シム
・ウンギョン)。官庁は内閣に忖度し、もみ消し工作に動き、不穏な輩に対する悪評
をネットに大量投入して世論の誘導を図る。不服従の者に対する脅しは熾烈で、官邸
幹部を演じる田中哲司が不気味すぎる。

 官邸の不正工作を追うのはシム・ウンギョン演じる記者。日本人役ですが、経歴を
見る限り、日本とは接点がない。出演が決まってから日本語の発声をトレーニングし
たみたいだ。やや朴訥な喋り方が個性にもなっている。

 シム・ウンギョンの眼はハンターの眼だ。力強い。それに対して役人を演じる松坂
桃李は、立場の違いが鮮明で、眼の弱さが対照的になっている。ギリギリの瀬戸際に
立たされ、押しつぶされようとしている。

 ブッシュ政権の嘘を暴いた『記者たち』(ロブ・ライナー)を観てないのですが、
米国映画だから勧善懲悪スッキリ、かな? こちらの『新聞記者』はそうもいかない。
ハッピーエンドで万歳とは、言いきれない。役人の哀しみ、苦渋を見せて終わる。

 一昨日発信した『凪待ち』同様、マイナー系の制作です。かつてはメジャー制作でも
反骨の精神を見せる映画があった。日本のメジャーも、しっかりしろ!


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◎ これは外せんかも、という映画
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『ワイルドライフ』
   7月5日全国公開 2018年度作品
   監督:ポール・ダノ
   出演:キャリー・マリガン、ジェイク・ギレンホール、エド・オクセンボールド
   配給:キノフィルムズ
   原題:Wildlife

 内容はともかく、この監督・出演者の取り合わせで、スルーはないんじゃないか。
オクセンボールドはシャマランのホラー『ヴィジット』に出てた子役です。ポール・
ダノは監督デビューながら、なぜかそんな気がしない。俳優としては、若いけど実績
のある人です。


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◎ 映画あれこれ……… 
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 6月最後の週末は重要な映画が一斉に公開。映画でスケジュールに追われる。観て
たかもなという『ピアッシング』はおかげでパス。28日公開でまだ観れてない映画
が一本残っています。


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 近況など……… 
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 今さらですが、1月に転職しました。といっても同じシルバー人材センターの中で。
屋外の除草作業から工場勤務に移りました。金属部品を磨いています。もうちょっと
貯金を上積みしとかなければ。



船越 聡
http://funakoshiya.net/index.html 極楽page

「船越屋の新製品」6/22 ゴキとりミニ
「映画カフェ」6/16 終了しました
「船越屋の新製品」6/9 窓用水冷シート
「裏百景」6/7 長岡京市の天文台
「ネタばれしても委員会」5/16『エルネスト』
「日々是一筆」5/10 日々連載

『新聞記者』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥必見の秀作
『ニューヨーク公共図書館エクス・リブリス』‥‥‥‥演説の氾濫
『凪待ち』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥リアルな肌触りに震える
『エッシャー無限の旅』‥‥‥‥‥‥‥‥映像のお遊びに狂喜乱舞
『旅のおわり世界のはじまり』‥‥‥ゆるくてどっぷりはまりこみ
『荒野にて』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥孤独がリアルに迫ってくる
『スーパーシチズン』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥話が暗すぎて合わん
『芳華Youth』‥‥‥‥‥過ぎ去った青春のきらめきを捉えた秀作
このあとは『ワイルドライフ』に期待

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Contents
 ・『凪待ち』
 ・『やっぱり契約破棄していいですか!?』
 ・『フレディの墓』
 ・「人生は漫画のよう」

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◎ 公開中の新作から……… 『凪待ち』  2019年度作品
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 監督:白石和彌
 出演:香取慎吾、西田尚美、恒松祐里、吉澤健、リリー・フランキー、黒田大輔、
    麿赤兒、音尾琢真、寺十吾、佐久本宝、三浦誠己、不破万作、宮崎吐夢、ほか
 配給:キノフィルムズ

 全編に暗い翳が覆っていて、スッキリしない。普通の映画なら、どこかそのへんで
一発大逆転のストーリー展開が期待できそうなのに、この映画はそれがない。なぜか
というと、映画的なお約束に縛られず、リアリティを大切にしようとしているから。
絶対ヒットしない映画だが、これが僕的にはストライクゾーンのど真ん中に来る。

 ギャンブル依存症の中年男(香取慎吾)が、人生を立て直そうとして恋人(西田尚
美)とその娘(恒松祐里)との三人で恋人の故郷へ行く。些細なことで男と女が口論
し、彼女が車を降りてわかれたあと、彼女は事件に巻き込まれ、殺害される。説明す
るのは、このへんまでのストーリー設定で十分。

 香取慎吾は、ファンならみな逃げ出したくなりそうなほど、みっともない男を演じ
る。依存症となるギャンブルをやめることができない。「やめる」と約束してもその
場限り。救いようがない。香取慎吾が何かやってくれるのではないかと、期待しては
ダメなのだ。

 通常の映画では描きそうにないキャラクターだ。しかも(元?)アイドルスターを
使って、救えない人物を描き出す。妙にリアルな肌触りに惹かれる。

 僕自身はギャンブルをやりません。理由は、意志が弱くて、のめり込むのを防げな
いから。だからこの男を見て、「ああやっぱりね」と納得できる部分がある。ギャン
ブルはドラッグと同じくらいの精神的な高揚をもたらす。個人の意志の力ではコント
ロールできない。

 映画はラスト、残された者たちで再生へ向かおうとして終わる。で、どうなるのか。
わからないけど、そこに明るい希望の兆候を見たい。



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◎ これはやっぱり?、という映画
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『やっぱり契約破棄していいですか!?』
   8月30日全国公開 2018年度作品
   監督:トム・エドモンズ
   出演:トム・ウィルキンソン、アナイリン・バーナード、フレイア・メイヴァ
      ー、マリオン・ベイリー、ほか
   配給:博報堂DYミュージック、ピクチャーズ
   原題:Dead in a Week: Or Your Money Back

 アキ・カウリスマキの『コントラクト・キラー』のリメイクなんだけど、宣伝では
そのことに触れていない。ストーリー設定が同じなんだから、それはいかんと思う。
過去にもそういう例は多々あったから、あまりうるさく言う必要ないのかも。

 ストーリー設定は単純。自殺しようとしてできなかった男が、殺し屋に自分を殺し
てくれるように依頼する。依頼してから状況が変わり、解除しようとするが、できな
くなって逃げまくる。そんな話。これは『コントラクト・キラー(訳すと、契約した
殺人者)』も同じ。

 ちなみに『コントラクト・キラー』のこのストーリー、今村昌平の『豚と軍艦』の
一エピソードをそのまんまパクってるだけです。殺し屋は西村晃。逃げる男が丹波哲
郎。カウリスマキはよほどこの話が気に入ったようです。

 『やっぱり契約破棄していいですか!?』の殺し屋はトム・ウィルキンソンです。
予告篇を見る限りでは、3作の中で最もコメディ色が強そうです。


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◎ 映画あれこれ……… 『フレディの墓 Le tombeau de Freddie』
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 ふと思い出した。フレディ・マーキュリーの名前が自分のサイト内にあったこと。
「クラシック音楽が使われている映画」というページでした。フレディが、革命歌の
『インターナショナル』を歌っている。

https://www.youtube.com/watch?v=hkfrU-EOQ-E  YouTube

 『フレディの墓 Le tombeau de Freddie』というタイトルのアニメーション。作
者のフォルマント兄弟は日本人男性二人です。フレディの声を合成して日本語で歌わ
せています。2009年の映像です。一見の価値あり。

 映像作品はどこかの上映会で観ました。僕はクイーンのこと、何も知りません。こ
の映像のイントロがなんの曲なのかも。


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 近況など……… 「人生は漫画のよう」
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 かなり先ですが、11月28日に、長岡京市の市民大学講座で「人生は漫画のよう」
と題してお話しすることになりました。実技講習もまじえてやりたいと思ってます。

 長岡京市の中央公民館で、2時からの予定です。木曜日の昼間、こんな時間帯に来
れる人は少ないでしょうけど。



船越 聡
http://funakoshiya.net/index.html 極楽page

「船越屋の新製品」6/22 ゴキとりミニ
「映画カフェ」6/16 終了しました
「船越屋の新製品」6/9 窓用水冷シート
「裏百景」6/7 長岡京市の天文台
「ネタばれしても委員会」5/16『エルネスト』
「日々是一筆」5/10 日々連載
「ディープな秘境」5/8 旧福知山線の廃線をとことん探索

『凪待ち』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥リアルな肌触りに震える
『エッシャー無限の旅』‥‥‥‥‥‥‥‥映像のお遊びに狂喜乱舞
『旅のおわり世界のはじまり』‥‥‥ゆるくてどっぷりはまりこみ
『荒野にて』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥孤独がリアルに迫ってくる
『スーパーシチズン』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥話が暗すぎて合わん
『芳華Youth』‥‥‥‥‥過ぎ去った青春のきらめきを捉えた秀作
『唐山大地震』映像の精度がきわめて高い
『ハロウィン』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥もっともっと過激に強烈に!
『希望の灯り』‥‥‥‥この主演男優に気持ちがシンクロできない
『僕たちのラストステージ』‥‥妻たちのドラマのほうが興味深い
『多十郎殉愛記』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥中島監督、若いですね
『鈴木家の嘘』‥‥‥‥‥‥‥‥大絶賛ではないが、感動しました
このあとは『ニューヨーク公共図書館』に期待

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Contents
 ・『グリーンブック』
 ・非常識な女たちの暴走ぶりの爽快さ
 ・サイトが消えていること

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◎ 公開中の新作から……… 『グリーンブック』  2018年度作品
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 監督:ピーター・ファレリー
 出演:ヴィゴ・モーテンセン、マハーシャラ・アリ、ほか
 配給:ギャガ
 原題:Green Book

 観るつもりでいたら、アカデミー賞作品賞などを獲ってしまった。ひょっとしてハ
ズレ映画?と危惧したが、ウェルメイドな娯楽映画の良品に仕上がってて、ほっとし
た。ウェルメイドといってもファレリー監督です。特有のクセがある。

 この映画に対しては、差別問題を軽いお笑いにしてるといったような批判が集中し
てるとか。受け取り方はそれぞれ自由だが、差別を扱った映画はシリアスであるべき
とか、アカデミー賞作品賞を獲った映画にはより高尚な視線が必要だとかいうのなら、
本筋を外していると思う。

 これ、ピーター・ファレリーの映画ですよ。かつてのおバカ路線とは一線を画すが、
過去に撮ってきた映画と基本ラインは一緒。すべての人が持っているであろう差別意
識を、身もふたもないやり方で描くことにより笑いを作り出している。すべての人に
は当然作り手自身も含まれる。

 内容については紹介するまでもないだろうから、今回は省略。ヴィゴ・モーテンセ
ンは苗字から北欧系と思うが、ステレオタイプとも言える「イタ公」を好演。イタリ
ア人にしか見えない。周囲のイタリア系もまた、全員が典型的なイタリア系。あらゆ
る部分にあえてステレオタイプを並べるところがファレリー監督ならでは。

 2か月にわたる二人連れの珍道中の最後、別れるシーンでモーテンセンが見せた切
ない表情に心惹かれる。ウェルメイドで、最後まで温かく包んでくれる映画です。


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◎ これは朗報!、という映画
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『私の20世紀』
   4月13日公開(京都シネマ) 1989年度作品
   監督:イルディコー・エニエディ
   出演:ドロサ・セグダ、オレグ・ヤンコフスキー、ほか
   配給:サンリス
   原題:Az en XX. szazadom [Az e´n XX. sza´zadom] / My 20th Century

 京都シネマのラインナップにあがりました。『心と体と』の監督のデビュー作。
 1991年に観て以来です。日本語字幕がなくてもいいからと、YouTubeで映像を
探したりしてました。新作の関連でしょうけど、リヴァイヴァル上映の決定が嬉しい。
 今年はこれ一本さえ観られれば、あとはもう何もいらない。


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◎ 映画あれこれ……… 非常識な女たちの暴走ぶりの爽快さ
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 2018年公開の映画で、個人的に強く惹かれる映画に共通しているポイントを見
つけた。ヒロインが暴走している。

 外国映画では『スリー・ビルボード』。日本映画では『寝ても覚めても』『生きて
るだけで、愛。』。特に『スリー・ビルボード』のフランシス・マクドーマンドは最
初から最後まで、倫理のタガの外れた非常識な行動をとり続ける。

 彼女らの非常識ぶりが、不思議なことに映画の魅力になっている。そこに爽快感を
覚えるのは、タブー破りだったからではないか、と。

 これらはすべて、コメディではない。シリアスなドラマでありながら、ときとして
その無謀さに笑いがこみあげる。人間を縛っている倫理感覚というものについて、少
し考えてみたくなった。


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 近況など……… サイトが消えていること
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 現在、ウェブサイト「極楽page」が見られない状態になっています。ホームペ
ージのプロバイダが業務終了ということで移行作業を始めたものの、どういうものか
復元できていません。

 心配していただく必要はないと思います。今まででもいろいろとトラブルまみれに
なりながらも、なんとか切り抜けてきたのですから、今回もなんとかなるでしょう。
心配するのは僕だけで十分。

 サイトのURL(アドレス)はそのまま引き継がれるので、復旧したあとは、何も
変わることはありません。


船越 聡
http://www.funakoshiya.net/index.html 極楽page

「YouTube」2/12 昼神車塚古墳(高槻市)
「歩きMap」2/8 昼神車塚古墳(高槻市)
「長岡京市立図書館の棚から」2/7『オオカミよ、なげくな』
「歩きMap」2/2 五山送り火 火床めぐり 左大文字
「まんが村」2/1 息をするが如くに嘘を吐き続ける
「まんが村」1/31 ウソノミクス大賞の功労賞に厚労省 
「歩きMap」1/25 鴫谷川跨道橋
「船越屋画廊」1/16『深海』
「食べられる野草の摘み菜」4/14 開催決定!

『半世界』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥池脇が突出した存在感
『ちいさな独裁者』‥‥‥‥エンドクレジットのハメ外しは二重丸
『バーニング』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥この一年で最大の選択ミス
『赤い雪』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ラスト、省略しすぎ
『ナチス第三の男』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥下に同じく
『ハイドリヒを撃て!』‥‥‥‥‥‥想定を超えるものがなかった
『バハールの涙』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥今一歩という気が
『この道』‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥佐々部清の演出にキレがない
このあとは『私の20世紀』に期待

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