果てしなき戦い




果てしなき戦い




[ゴキブリとオオチョウバエ篇]

 去年の夏はゴキブリの出ない夏でした。船越家に食い物がないので逃げ出した? いえいえ、ゴキブリはエサが乏しいぐらいではへこたれません。

 冬場はいませんけど、5月ごろから現われだします。黒っぽいものが落ちてると「出た!」と勘違いするのもこのころ。一昨年は徹底的に通路をふさいだ。それでも効果がないので、他の手を考えることにしました。

 ゴキブリが冬に出ないのは低温のせいが大きいんでしょうけど、低湿度も影響してるんじゃないだろうか。水がなければゴキブリも生きてられない。水断ちの兵糧攻めを考えた。

 わが家では食い物のカケラが床に落ちてることはほとんどありません。食料品は露出してない。しかし流し周辺はほったらかしです。めんどくさいけど拭いてしまおう。

 6月に入ってから毎晩、台所の流し周辺の水気をきれいに拭いとりました。排水口をふさいだ。濡れたものを置かない。接触可能な水はどこにもない。

 水分拭き取りを続けて何日かたった朝、玄関ドアを開けたら最大サイズのゴキが数匹、ひっくり返って死んでいた。すでにアリが群がっていた。逃げ出そうとして壁から転落したんだろうか。6月以降はそれ以外、ほとんどゴキブリを見ませんでした。

 水断ちをひと月半続け、さっぱり現われなくなったので、あとは適当にサボりました。これほど効果があるとは思わなかった。

 排水口をふさいだことで、パイプの中で繁殖していたオオチョウバエ(普通はコバエと言ってます)も発生しませんでした。毎年大発生して不愉快だった。不愉快というより不衛生です。汚いところにとまった足で食べ物に乗られては困ります。

 排水口を開くとき、すきまから石けん水をスプレーします。殺虫剤は不要。石けん水でかえったばかりのオオチョウバエを退治することができます。洗剤ならなんでもOK。たいがいの昆虫に対して有効です。


[アリとアブラムシ篇]

 去年、植木鉢にアリが群がった。シシトウとピーマンが不作だったのはこいつらのせいじゃないかと疑った。

 鉢の側面にチョークで線を引いた。昔、部屋に侵入するアリがチョーク線を迂回したのを覚えていた。しかし無視して通行している。次は食用油を塗りたくった。ぜんぜん効果なし。クラフトテープの粘着面を外側にして、鉢と茎に巻いた。少し効果があった。

 しかし内側のわずかのすき間をすり抜けたり、強引に粘着面をつっきるつわものが現われた。粘着力は日々弱まる。これもだめ。

 唐辛子粉を水で溶いて、茎を取り囲むようにして土にまいた。無意味だった。唐辛子水を噴霧した。あわてふためくが退散しない。唐辛子水がアリに効果なしとは思わなかった。

 プスティックトレーに水を張り、中央に鉢を置いた。翌朝、鉢の土に吸い上げられたようで、水がなくなっていた。へりの高い容器に替え、たっぷり水を入れた。次の朝、アリが泳いで渡ってるのを見て脱力したここまでくると敵ながらあっぱれと言いたくなる。

 思うにこれだけのエネルギーを使うに値するものが鉢の中にあるだろうか。なんだか意地になって攻め込んでる気がする。意地になってるのは僕のほうか。

 植木鉢をじっくり見て気がついた。葉の裏側にアブラムシがびっしりとりついている。こいつらが葉から栄養を吸い取ってるのだろうか。こいつが出す蜜にアリは群がってるのだろうか。

 鉢を上から吊るした。翌日、アリがヒモを登っていた。即殺した。鉢の中にもいた。水浸しにして追い出した。土の中に隠れてたらしい。巣を作ろうとしてたのだろうか。

 幸いにも今度は有効だったようで、以後は鉢の中にアリを見ることはなくなった。アブラムシは対処法がないので諦めた。。

 ふり返ると、たいして作物に被害を与えてたように見えない虫相手に何を一所懸命になってたんだろう。楽しんでたということにしとこう。こんなことばかりやってるから、「あの人はヒマな人」と思われるんだな。


ひょっこり通信 2005.3.6




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