私はどこへ行くんでしょ




私はどこへ行くんでしょ



 自分が本当にやりたいことは何か。それがわかってる人は幸せな人だ。なかなかそういう人にはお目にかからない。僕自身もよくわかっていない。

 それを知るにはどうすればいいのか。「自分の好きなこと」「得意なこと」「興味を持っている分野」を挙げ、その中から絞り込み、見つけ出せばいいのではないか。

 僕の場合、好きなこと:音楽を聴く、映画を観る、本を読む。得意なこと:漫画や絵を描く、データベースや辞典を作る、冊子やミニコミを作る。興味ある分野:政治と経済、言語学、推理(小説のことではない)。重なってる部分はあるし、ほかに細かいものはいくらでもある。

 複数の要素をクロスさせながらすでに実行しているものは多い。しかしこれが僕の本分と言えるほどのものが見当たらない。僕の場合、多すぎることがネックになっています。関心のあるジャンルが多岐にわたる。器用貧乏で「これだけは断トツ」と言えるものを持っていない。

 自分の弱点を考える必要はありません。できることをやればいいのであって、不得手なことを考えてもしかたない。僕にもウィークポイントは多々ありますけど、そんなの公表しませんよ(苦笑)。


 たぶん僕はオタクかオタク的と見られてるとは思いますけど、オタクほど狭い対象へののめり込みができない性分です。彼らが対象とするのは一つのジャンルではなく、単一のアニメシリーズといったようなもの。

 拡散してしまう僕の性分はウィークポイントになっているのかもしれません。猪突猛進で、脇目をふらずという人が有利な気がします。良くも悪くも僕は思いこみが強くなれないタイプです。

 本当にやりたいと思えるものが他に何かあるはず。そう思っている間は、何をしていても身が入りません。年をとるとともに焦りも加わってくる。「やらねば」という思いだけが空回りすると、「何を?」という惑いがこんがらがって身動きとれなくなってしまう。自分の人生は世の中にとって意味のあるものなのだろうか。なんてことを考えるようになってくる。


 別の角度から方策のアプローチをしてみましょう。ふだんの自分の行動と、生活の中身を再検証してみる。灯台下暗しで、外ばかりに目を向けているより、自分自身をふり返ったほうが何か見つかることがあるでしょう。自分の生活習慣はあまり意識していないだけに、自覚できてないことが多い。他の人がやらないことをやっていれば、それが自分自身のオリジナルになります。

 欲求に関わるもの、体質や気質に関わるもの。いろんなものが生活習慣に入り込んでいる。たいがいは些細なことなんですけど、人は何かを反復してやっている。まずはそれを見つけてみよう。

 該当するものはいくつかあるが、これはと思うものは一つ。辞書を引くこと。わからないことがあれば、なんであれ必ず引く。一日のうちに数えきれないくらい調べる。

 知ってても世の中なんの役にも立たないことをひそかに調べる楽しみっていうの、知らないでしょ。一人悦に入ってるだけなんですけど。言語に関してはオタクというより、言語フェチというのに近いかな。

 本の入っている棚すべてを見回してみて、あらためて気づく。「読む本」がない。すべてが調べものの書籍。ざっと数えて130冊ぐらいありました。この部分が僕自身なのかなと思う。

 辞典(事典)を作りたいという欲求は昔からあって、それは自分のホームページ上で実現してしまいました。辞典はいくらやっても際限がない。世界に類例のなさそうな辞典をいくつか作ってみたものの、辞典はどこまでいっても得心するということがない。

 一つ方向を定めて特化すれば、なんらかの成果があがるということはあるだろう。ホームページで構築中の一つの巨大なデータベース(映画に使われたクラシック音楽・伝統音楽のデータベース)は、すでにその方向性を指し示しているような気もします。映画本数ですでに四千本を超している。そこを一つの足場と考えるべきなのか。


 考え事ばかりしていないで、とりあえず実行し、試すことも必要かと思う。ここ一二年、新しいことにチャレンジしてみました。一昨年からは楽器(縦笛)を演奏してます。楽器は中学校のリコーダー以来です。ライブを何回かやりました。去年は曲作りにチャレンジ。どちらも素人レヴェルながら、自分にしかないものが出ないかと思って継続中。

 演奏するというのは聴く人たちとの一種のコミュニケーションです。演奏とリアクションとの間に何かが生まれてくることを期待しています。



 こういったことを考え始めるのは年のせいです。最近、妙に力を持て余しぎみということもあります。それをどこへ振り向けたらいいのかがわからない。

 今年もまた、いくつか新たなことを始めかけています。先が見えていませんし、そこに解答があるのかどうかもわからないのですが。ただひたすら、さまよい続けているだけなのかも。

ひょっこり通信 2011.3.13




絵を描いている ・・・絵画的自分史

自分のやりたいことが見つかる

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