雑木の王・野木の王

 樹木を見る場合、下から目線や横から目線ばかりではなく、上から目線もあることをご存知でしょうか。
 アカメガシワ
 幼木があちらこちらに生えています。
 ナンキンハゼ

 

雑木の王とはなんだろうか。

 樹木っぽくない木苺の仲間や、サルトリイバラのような蔓植物は除外する。竹や笹も省略。街中に生えている、いかにも野生の木の代表みたいなものを選ぶ。

 いちばん目につくのは、アカメガシワ。
 放置すれば根を張り、駆除しにくくなる。根元から切ってもすぐ伸びてくる。そして根元がどんどん太くなってくる。根を掘って始末する必要がある。掘るといっても、深いので抜き切ってしまうのは無理。5センチ程度掘って、そのへんでノミを使って切り倒し、さらにノミで幹の切り口に「米」の字型の切れ目を入れ、できたら焼いてしまうこと。あるいは薬剤を塗りつけるか。そうでもしなければ根絶は無理。これは次にあげるセンダンも同じ。

 次に多いのがセンダン。写真は若木。
 センダンの種子散布を担ってる動物は何だろう、というのが気になっている。普通に考えれば鳥だが、センダンの実は大きい。1センチほどもある実を飲み込める鳥。街中にいる鳥では、カラスの仲間とサギの仲間ぐらい。他にカモの仲間もいるけど、行動エリアは水辺中心。サギは肉食で、植物を食べない。カラスは舌が肥えていてあんな不味い実を食うわけがない。ということで、藪の中です。

 ケヤキも多い。ケヤキが目立たないのは、葉っぱが地味で、成長が遅いからだろう。よく見れば小ぶりなやつがあちこちに生えている。

 これらをベスト3として、その次はクワ。
 背割堤公園のクワは大きく、毎年大量の実をつける。その実は甘い。調子に乗って食べ続けていると、紫の汁が服に飛んで、落とせなくなって困る、という悲劇がある。写真は別の場所のクワの若木です。

 そしてナンキンハゼ。アカメガシワにちょっと似るが、同じくトウダイグサ科。木なのにクサとは変な気もするけど。

 ウルシ。一度食べてみたい。

 ハゼノキ。ウルシの仲間。ウルシと見分けの難しいのも見かける。

 クサギ。たいして臭くない。花は小ぶりながら、きれい。

 カジノキ。葉っぱだけ見ると同じクワ科のイチジクやクワ、コウゾと錯覚しかける。これも実が食えるそうだ。そういやコウゾはあまり見かけなくなった。

 アカシア。今のところ、触らないことにはハリエンジュとの区別がつかず。見ただけで峻別できるようにしたい。だけどこの仲間は全体にややこしい。

 ハリエンジュ(ニセアカシア)。針だらけ。だからあまりはびこってほしくない。

 ムクノキ。これはあまり見かけない。というより、地味すぎて見落としてるだけかも。

 フヨウ。近所で勝手に生えていた。

 街中には案外、野生の樹木が少ないということに気がついた。ちょこちょこ生えてるものの、種類が少ない。雑草は無限というほどの種類の多さだが、樹木にとって都会は暮らしにくいのかも。

 種子散布を担うべき生き物がいるかいないかの違いだと思う。ツバキみたいなでかい不味そうな実を丸呑みするやつなんていない。逆に考えると、なぜナツメのように美味しい実を運んでくれる動物がいないのか、ということが不思議だ。


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